華氏
「気温は97度」などと聞いて、昔ぎょっとしたものだが
今はさすがに慣れた。
華氏を摂氏に換算するのは2倍にするとか3倍にするとかというような
そんな単純なものではない。
華氏(゜F)=9/5C+32 (5分の9+32)
摂氏(℃)=5/9-32 (9分の5-32)
5分の9とか9分の5とかはまあ納得できるとして
(なぜ5分の9なのかは?だけど)
32を足したり引いたりするのはちょっと理解しがたいが
実は水の融点である摂氏の0度が華氏では32度なのである。
もうこの辺からして「えっ?」と思いません?
ともあれ摂氏0度が華氏の32度で
摂氏10度が50度。
21度が70度
32度が90度。
華氏90度くらいだと湿度が極端に低いアリゾナあたりでは
実に気持ちのよい気候となる。
摂氏50度だと122度。
60度で140度
110度で230度。この当たりだと倍くらいになってくる。
オーブンでお菓子を焼く180度は360度くらいだ。
マイナスはどうであろうか。
摂氏-1.1度→30度
-10度→14度
- 17.8度→0度
-28.9度→-20度
-34.4度→ー30度
そして
摂氏-40度→華氏ー40度。
ここで初めて摂氏と華氏の数字が一緒になる。
なぜなのかは、あまり深く悩まないように。
華氏と摂氏は計算式にあてはめていちいち計算するより
このだいたいの換算された数字を丸暗記した方が絶対楽である。
以下はウィキベディアからの引用である。
ファーレンハイト度の支持者は、これがファーレンハイト度が
利用者によって親しみやすいからだと主張している。
地球上の居住可能地域の大部分で気温変化は
0°Fから100°Fの範囲に収まり、
ファーレンハイト度は生活感覚に直結した温度目盛であると主張している。
10度台 -- 厚い霜が降りる。
20度台 -- 薄い霜が降りる。
30度台 -- 寒い。氷点に近い。
40度台 -- 寒い。厚い衣服が必要。
50度台 -- 涼しい。適度な厚さの衣服で十分。
60度台 -- 暖かい。薄手の衣服が必要。
70度台 -- 適度に暑い。夏服が必要。
80度台 -- 暑いが耐えられる。少なめの衣服
90度台 -- とても暑い。過熱に対する予防措置が必要。
100度台 -- 危険なほど暑い。
あまり説得力のある主張とはいえないなあ・・・。
ともあれ、アメリカは自分たちがどんなに少数派でも
多数派に迎合するのは嫌いな国だ。
マイルにパウンド、そして華氏。
この大国はこれからどんなに沈んでいこうと
ずっとこのままマイペースでいくんだろうな。
by arizonaroom | 2009-02-03 22:46 | 異文化 | Comments(4)
フィートやインチもなんとなくシャーロック・ホームズの世界を思い出してしまい大英帝国が世界の中心なのだ~と静かに華氏で叫んでいる感じがします。
華氏のほうが詩的なイメージ?
そんなこと全然考えたことありませんでした。
華氏やフィート、インチは私には
アメリカが「世界の中心アメリカはアメリカ発金融危機で
たとえ没落しても絶対よその国に迎合なんかしないぞ~」と
叫んでいるようにみえます。
上のトルテさんのご意見ですが、私も、華氏やフィートやインチには詩的なイメージがあります。というか、ノスタルジーというか。童話や推理小説の世界を連想しちゃうんです。大英帝国の名残り、ですかね〜。結局、私の生活とは無縁なのかも。(インチはジーンズやケーキを買う時だけ。)
多分、エツコさんは現実のアメリカをよくご存知だから、本の中のはなしとは全然ちがう感覚をお持ちなんだと思います。それだけ生活に密着しているのね。
小説を翻訳する時はインチやフィートはそのままが多いですね。
その方が異国の話らしくなるからかな?
それでも読者に暑いか寒いかわかるように原文を損なわない程度に
付け加えるのが翻訳者の義務だと思うのですが。
数字がピンとこないというのもありがたい時があるかも。
たとえばパンツのウエストサイズをセンチで言うのは恥ずかしいけど
ジーンズのインチなら平気で言えちゃうとか
パウンドの体重計なら抵抗なく乗れるとか。