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日本の「後リボ払い」

 以前、「アメリカと日本のクレジット事情」というタイトルで
アメリカのミニマムペイメントについて書いたことがある。
 (その記事は後でヤフーニュースに取り上げられたために
  訪問者が突然増えて、びっくりしてしまった。)

 その記事の中で
「あの制度が多くのアメリカ人を破産に導いた。」というようなことを書いたのだが
実は日本にも同じシステムがあったとは
私は最近まで全く知らなかった。

 リボルビング払いがあるということは知っていた。
昔は銀行系のカードは1回払いしかできないと決まっており
数回に渡って払えるのは信販系のみ、
それが10数年前だったか、
銀行系もリボ払いが出来るようになったのだった。
(リボ払い専用のカードを作れとうるさかった。)

 でも、私は「リボ払い」とは、
売り場で「○回払いでお願いします。」と申告し
その商品ごとに支払金額と回数を決めるものと理解していたのだ。

 確かに当時はその選択しかなかったように思う。
でもいつの間にか日本にも、
いくら使おうと毎月一定額を払えばよい
ミニマムペイメント方式が導入されていたらしい。

 そう言われてみれば、最近クレジット会社から
「リボキャンペーン」ダイレクトメールがたくさん来ている。

 「リボで払えば、ポイントが2倍」とか「リボで当たる豪華な賞品」とか。
「後リボ払い」というのもある。
購入時に「1回で」と指定しても後でパソコンからリボに変えられるというものだ。

 アメリカの金融危機を加速させているものは
このミニマムペイメント方式である。
毎月無理なく返済できているから、
借金と金利がどんどん膨れ上がっていることに
鈍感になってしまうのだ。

 ミニマムペイメントを利用している人は
自分がいったい金利をいくら払っているか計算しているのだろうか。
なぜリボで買うと豪華な賞品が当たるのか、
なぜポイントが2倍になるのか
考えたことがあるのだろうか。

 クレジット業界も銀行も目先の儲けしか考えていないようにみえる。
いずれこれらの、何パーセントかが確実に焦げ付いて
社会問題となることが目に見えているのに。

 政府も何をしているのだろう。
アメリカの失敗から何も学んでいないのか。
このミニマム制度は絶対取り入れてはいけないものだったのに。

 たぶん、日本の40代以上の人たちの大部分は
このシステムに抵抗があると思う。
でも若い人たちは・・・。

 日本の将来が心配である。

by arizonaroom | 2009-06-04 23:05 | ニュース | Comments(0)