人気ブログランキング | 話題のタグを見る

かわいそうなマイケル

 マイケルは幼い時、いきなり大人の世界に投げ込まれてしまい
子ども時代を永久に失ってしまった。
 
 誰もが通り過ぎていく子ども時代の階段を
1段1段登ることができなかったマイケルは
そのために大人なることすらできなかった。

 華やかな世界で、いつも一人ぼっちだったマイケル。
心はいくつになっても少年のまま。

 周りの大人たちは常にマイケルを傷つける。
彼をおだてながら、馬鹿にしながら利用しつづける。

 「その点、子どもは僕を傷つけない。
子どもだけが僕の気持ちをわかってくれ和ませてくれる。」

 しかし、彼は気がつかなかった。
子どもたちの背後には大人がいることを。

 「友達」だと思って誠心誠意尽くしたのに
その友達の親に訴えられた。
なぜならマイケルにはお金や地位があるから。

 「友達」だから一緒の部屋で寝るのも、
ベッドの上で枕を投げたりして遊ぶのも当然だよね?
誰にだって経験あるよね?
僕はまだ子どもなんだよ?

 でもマスコミは、そうは思わなかった。
こういう時だけマイケルを「大人」とみなし
大人の良識、いや、アメリカの物差しで
マイケルを容赦なく叩いたのだった。

 傷ついたマイケルは思った。
「人」の物だから問題になる。
そうだ、自分の物だったら誰も何も言わない。
自分を絶対に裏切らない。

 けっして裏切らない自分だけの所有物を作るために
契約結婚した彼。
契約妻から生まれてくる子だからといって
自分の遺伝子を継いでいる必要はない。

 彼には子孫を残す力がなかったのか、
それともあえて自分の遺伝子を残さない決心をしたのか。
それは私たちには知る由もない。
でも、そんなことは小さなことだ。

 結局のところ私たちに真実は何もわからない。
マイケルの心も、何があったのかも。

 私たちが唯一わかってること、それは
パリスの叫び
「ダディは生まれてからずっと最高のダディだった。アイラブユー!ダディ」


by arizonaroom | 2009-07-10 23:48 | 映画&TV&本 | Comments(3)

Commented by ぱれっと at 2009-07-11 23:28 x
エツコさんの記事を読んでいたら、私もブログにWe are the worldを貼りたくなって、貼っちゃいました。当時、大感動でこの曲を聞きました。ここにリンクもさせてもらっちゃいました。事後報告でごめんなさい!
本当のところはわからないけど、私も、マイケル自身が大人になりきれていない、永遠の少年だったのだと思いたいです。
Commented by arizonaroom at 2009-07-12 17:26
ぱれっとさん
今見に行ってきました。
事後報告で全然かまいません。
こういうところがブログのよさですよね。

 マイケルはガラスのような心を持っていて
もいう粉々になっていたのかもしれませんね。
Commented by arizonaroom at 2009-07-12 17:29
http://colorfuldays-diary.blog.so-net.ne.jp/
皆さま、こちらがぱれっとさんのブログです。