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ワルキューレ

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 第2次世界大戦時、実際にあったヒトラーの暗殺計画の物語。

 「過去に40回以上の暗殺計画をくぐり抜けてきたヒトラーとその護衛たちを前に、
大佐たちの計画は成功できるのか……。」
というあらすじを読みながら
「そんなことあるわけないじゃん。」と思わずつぶやいてしまった。
 
 史実に基づいた話は、こちらも結末を知っている分
ハラハラはしないが
失敗とわかっているものをずっと見ているのもけっこうつらい。
 
 でも、こんなことがあったとは歴史の教科書には載っていなかったので
興味深かったのは確かではあった。

 ドイツの敗戦が色濃くなった頃、ヒトラーとその取り巻きに
知られずに暗殺&クーデターを計画するのは
さぞ大変だったろうとは思う。
しかし、なんだかかなりずさんな計画でかなりびっくり。
連合国側とひそかに連絡取り、戦争締結を条件に協力を仰げば
もしかしたら成功したかもというのはかなり素人的な考え?

 いずれにしてもヒトラー側も数ヶ月後には敗北してしまうわけだから
この戦いには本当の勝者はいなかったということになる。

 しかし、と私は思う。
確かにヒトラーは悪魔という言葉にふさわしい男だったかもしれない。
でも、だからといって反ヒトラーのドイツ軍人や連合国側が
正義だったとは絶対いえないと思うのである。

 これはハリウッド映画である。ハリウッドから見た悲劇の英雄の話である。
この映画では暗殺計画にだけ焦点があてられていて
ヒトラーの非情さには全く触れられていない。

 このアメリカ式「善と悪の対決」的映画に
抵抗を覚えたドイツ人も多かったかもしれないなとちょっと思った。

by arizonaroom | 2009-08-26 21:23 | 映画&TV&本 | Comments(0)