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おつり

 アメリカのレストランでの出来事。

 料金を現金で払う場合、
チップを上乗せしてウエートレスに渡し、
「おつりはいらないよ。」というケースと
きっちりと勘定分を払った後に
テーブルにチップを残しておくケースがある。

 ある時、10ドル95セントの食事をした人がいた。
タックスを入れて11ドル97セント。
あいにく20ドル札しかなかったので
彼は、とりあえずきっちり払っておつりをもらい
その中からチップを払うことにした。

 ウエーターがおつりをテーブルに持ってくる。
ん?なんか変。
おつりは8ドル3セントのはず。

 しかしそこにあるのは8ドル。

 レシートにもおつりが8ドル3セントと
しっかり印字されているのにもかかわらず
そこには8ドルしかない。

 「ま、いいか。」と彼は思った。
「どうせチップは大ざっぱに払うんだし、
それにコインを持ち歩くのは面倒だし。」

(アメリカの男性の財布にはコインを入れる場所がない。
その上この男性はお札はクリップに挟んで
むき出しのまま、ズボンのポケットに突っこんでいる。


 「それは違うでしょ。」と私。
「コインをもらいたくないのはわかるし
後からチップを払うことを考えると
3セント足りないのは、大したことではないのかもしれないけど
やっぱりレストランはきっちり払うべきなんじゃない?
日本じゃありえない!
第一、何も言わずに3セント少ないおつりを渡す方もおかしいよ。」

 そこで思い出した。
昔、スーパーのレジで
おつりのコインを渡してくれなかったことがあった。
お札だけ渡され、一瞬「へ?」と思ったけど
数十セントのことでみみっちいと思われるのが嫌だと思って
何も言わなかった私。
(とっさに計算ができず、多いのか少ないのかわからなかったせいもある。)

 今だったら絶対に言う。
「ちょっと足りないんじゃない?」って。
だってそれがけじめというもの。
もらった上で、レジの横にある募金箱に
そのコインをぼんと入れる。
それが日本人のプライドだ。

 もっともアメリカではあまり現金では買い物しないんだけどね・・。

 

by arizonaroom | 2010-12-02 23:17 | | Comments(0)