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リトルダンサー

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 この映画が制作されたのは2000年。
ということは初めて見たのは
もう10年以上も前ということか。
改めて月日の経つ速さに驚かされてしまう。

 舞台は1980年代のイギリスの炭鉱町。
でも戦後まもなくか、と思わされるような
時代に取り残された町である。

 炭鉱不況で長期ストを決行中のビリーの父と兄。
母はとうに亡くなり、認知症の祖母と4人暮らしである。
すべてが行き詰まり将来がまったく見えない中、
父は息子にボクシングを習わせている。

 しかし息子はボクシングを好きにはなれず
それどころか偶然隣にできたバレエ教室に魅せられてしまう。

 バレエは女がやるものだ。
父はもちろん理解を示さないが
ビリーの才能を見出したバレエ教師はビリーに内緒のレッスンを施す。

 登場人物すべてがひたむきに生きている。
ロンドンはおろか、町を出たことがない父。
炭鉱しか知らない父が
息子のバレエの才能に気が付いた時に
スト破りという苦渋の選択をするのである。

 「バレエの資金は何とか他の方法で見つけよう。」
と、ストライキのリーダーである兄は父と泣く。
何とも切ない場面である。

 どんなに道は閉ざされているように見えても
あきらめずに頑張っていれば必ず、開けてくる。

 そして親はどんな時でも子どもの幸せを願っている。

 この2つのテーマが観る者の胸を打つ。
ラストシーンがまたいい。

 毎日の生活に疲れた時にお勧めしたい映画である。


 

by arizonaroom | 2012-08-26 21:10 | 映画&TV&本 | Comments(2)

Commented by 花ケーキ at 2012-08-27 18:45 x
今度、借りて見ます。
頑張れば何とかなりそう・・て、今の日本に必要な気がする
Commented by arizonaroom at 2012-08-27 19:46
花ケーキさん
ぜひぜひ、ご覧になってください。元気をいっぱいもらえますよ。