サッカー?
北米在住者がよく集う掲示板で
こういう質問があった。
「日本に遊びに行ったアメリカ人の友人が
とても気に入ったファーストフードのお店があったという。
店の名前は忘れたけれど
看板にはサッカーを蹴る選手の絵があったと言っている。
これはどこだろう。」と。
「えーサッカー?どこだろう。」
と、皆がワイワイ言うなかで
「それは『すき家』だと思います。」と答えた人がいた。
「す」の字がサッカーを蹴る人に見えるのだというのである。
最初は「えー?」と思ったが、そういわれてみればそう見える。
そして、驚くことに、それが正解だったのである。
(質問者がそのアメリカ人に絵を見せて確認した。)
回答者の鋭さに脱帽である。
ね、見えなくもないでしょ?
日本人から見れば「す」はどうやっても「す」。
いろいろな人が書くさまざまな「す」や
デザイン化された「す」をたくさん見ているので
これが「す」だという許容範囲も広い。
(夫はけっこう漢字も読めるが、活字ばかり見ているので
ひらがなでさえちょっと崩されるとダメである。)
一方、「す」という文字を知らない外国人からすれば
何かの記号か簡素化した絵にしか見えないのであろう。
人間の脳は丸の中に点が3つあると、
そこに顔(目と口)を見るように出来ているそうである。
(だから写真の木陰などの中に幽霊を見てしまう)
それと同じ原理なのかもしれないが
あれ以来、私にはすき家の看板の「す」が
「す」に見えなくなり
サッカーを蹴る人にしか見えなくなってしまったのだ。
「す」に対する許容範囲は広いはずだったのにもかかわらずである。
この話は家族や友人にもしまくった。
通りかかるたびに「ね、サッカー蹴る人に見えるでしょ?」と
啓蒙していくうちに
皆「そういえば・・」と言うようになってきた。
中には「『す』にしか見えない」という頑固者もいたが。
そのうち日本中で、この話が伝わり
すき家のすはサッカー選手という都市伝説が出来上がるかも・・・・
・・・んなわけないか・・・。
by arizonaroom | 2012-12-09 23:40 | 異文化 | Comments(2)
ひらがなは、例えばハングルなんかに比べると、記号っぽさはないと思うんですけど、外国人にとってはやっぱり記号なんですねー。
ふふふ、そうでしょ?3Dの絵本みたいなものですね。
ただ今私の周囲では「すき家=サッカー」人が増殖中です。ひらがなも外国人から見ればミミズがのたくっているようにしか見えないのでしょう。「あ」と「お」の区別も難しいと思いますよ。