アメリカの銃規制

 アメリカでの銃規制についての激論を見ていたら
日本の原発問題を思い出した。

 両者の言い分はまったくの平行線である。
それもそのはず、論点がまったく違うのである。

たとえば

 銃規制賛成派 アメリカの銃の犠牲者は群を抜いている。
             (2011年度:アメリカ 11127人、ドイツ381人、イギリス68人、日本39人)

  反対派    人口比にするとドイツの方が多い。 
           銃の犠牲者は交通事故の犠牲者よりずっと少ない。

  賛成派   銃があるから犯罪は増える。 
 
  反対派   銃に守られて助かった命もある。
         もし、小学校教師が銃を持っていたら犠牲は少なかったかも。 
         銃犯罪を止められるのは銃のみである。

  賛成派  精神に異常をきたしている人も
         銃を簡単に手にいれられるから悲劇が起こる。
  
  反対派   銃が人を殺すのではなく、人が人を殺すのである。
         それより精神治療の在り方に重点を置くべき。 
         テレビやゲームの暴力規制の方が先。

  賛成派   銃を簡単に買えないようにすべき。今持っている銃を破棄してもらう。

  反対派  守るのは善人だけ。悪人はそのまま保持する。
        あるいは改造銃を自分で作る人が多くなりあちこちで暴発事件が起こるかも。

  (まだまだあったが忘れた・・)

 これは討論ではない。
 自分の見解は確固としていてまずは結論ありきで
相手の意見を聞く耳はまったく持っていないのだ。


 銃など日頃見る事の無い日本に住んでいると
銃規制反対派の意見は有り得ないと思ってしまう。

 憲法に守られた銃を持つ自由
アメリカの開拓精神
自分の身は自分で守る

 反対派お得意の持論である。
では、日本も刀を捨てるべきじゃなかったのか~なんて
突っ込みたくもなるが
実はアメリカと日本は立っている場所が全然違うということも
考慮に入れなければいけないと思う。

 既に銃は普及しているのである。
寝室のサイドテーブルの引き出しに、
リビングのキャビネットに、
銃を入れている一般人がたくさんいるのである。

 熊やコヨーテがいる山奥に住んでいる人も多い。
強盗が来ても、警察がなかなか来られない地域もある。

 彼らにとって銃無しで生きるのは
裸で歩いていることと同じくらい
不安なのである。

 ここまで普及しているものを禁止にするということは
まず不可能だ。

 あの悲劇以来、銃の需要はうなぎのぼりだという。
規制前に買っておこうと思うのか。
銃犯罪から守るものは銃しかないと思ったのか。

 反面、全米ライフル協会のツイッターとフェイスブックは炎上し
一時的に閉鎖せざるを得なくなったと聞く。
銃規制に反対だった民主党の議員も鞍替えし
オバマも銃規制法案を通そうとしている。

 これを政府の陰謀と言う人もいる。
国民から銃を取り上げてから
一気に独裁政治に入ろうとしているのだと。
アメリカ人というのはお上をまったく信用していない人種なのである。

 私には歴史も実情も日本とは全く違うアメリカのこの問題について
語れるほどのものは何も持っていない。

 でもこれだけはいえる。
電車で横に座っている人が「銃を持っているかも・・」などと
思わなくて済む日本にいてよかったなあと。
 
(こういうとアメリカ人には
 「いつ大地震が来るかもしれない日本に住めるわね。」と突っ込まれそうだ。)

 過去の記事
 銃規制
 銃社会
 コロラドの銃乱射事件
 人種差別の銃文化
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by arizonaroom | 2012-12-19 22:32 | 異文化 | Comments(0)