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紙切れ1枚で

 新聞で、知らないうちに養子縁組されていた人の記事を読んだ。
けっこうそういったケースはかなりあるのだそうだ。

 私は経験が無いのでよくわからないのだけれど
「知らないうちにされていた」ということは
必要書類を提出するだけで
手続きは完了してしまうということなのだろう。

 結婚も離婚も同様である。

 考えてみれば大変危険なことである。
本人の戸籍謄本さえ手に入れば何でもできてしまうのだ。
実印さえいらないのである。
一応、証人のある欄もあるが
認印1本あればどんな名前だって書ける。

 アメリカでは結婚は牧師、司祭、あるいは市長など
司式が出来るライセンスを持っている人の前で
新郎新婦は宣誓をし、その証人のサイン入りの証書をもらう必要がある。

 離婚も紙切れ1枚なんかでは済まない。
財産、借金の確認とその分配の他にも
親権、養育費、収入のある方からない方への一時的金銭援助(夫から妻へとは限らない)
など決めなければならないことが
山ほどとあり、
けっこう時間もお金もかかる儀式なのである。
(その割には離婚多いなあ・・・)

 それを日本では種類提出だけで終わらせてしまう。
それも二人で役所に行く必要はまったくないのだ。

 だから無断結婚届や離婚届事件もよくあり
片方が「離婚不受理届」なるものを提出して
無断離婚を阻止しなければならないという事態も起こってしまう。

 そういえば、夫のビザ取得も書類提出のみであった。
日本人の配偶者等のビザ取得の時には
ツーショットの写真やふたりのなれ初め、その場にいた証人の名前などが
要求されたけれど入管に出向いたのは
提出の時と受け取りの時のみである。
インタビューすらなかった。

 その後、めでたく(?)永住ビザも取得したのだが
その時も自宅に「意思の確認」をするための1本の電話がかかってきたきりであった。

 アメリカのグリーンカード取得の手間とお金のかかり具合を
考えたら、まるで天国のようだ。

 日本よ、いいのかそれで。
世の中いい人はかりではないんだぞ。

 手間とお金はかかるかもしれないけれど
結婚、離婚、養子縁組、ビザ取得などの人生の一大イベントは
当事者を出向かせて意思の確認などをするプロセスなども
絶対必要だと思うのである。

by arizonaroom | 2013-09-20 23:06 | 異文化 | Comments(0)