視力その5

 手術の翌日。
いよいよ目の絆創膏がはがれる時が来た。
ちょっとドキドキ。

 そーとまわりを見渡してみる。
明るい。そしてクリアな視界!

 この衝撃は16歳の秋、
初めてハードコンタクトレンズを入れた時とまったく同じである。

 メガネとコンタクトの視界の違いをまざまざと見せられたあの時。

 世の中がこんなに明るかったんだと知ったあの時。
今までずいぶん損していたのだと気が付いたあの時。


 そして自分の顔を見た時のショック。
こんなにそばかすがあったとは知らなかった。

 メガネによって知的な雰囲気を醸し出していた16歳の少女の顔は
メガネをはずしたとたんに実に間が抜けて見えたのだった。
 
 すべての欠点が今目の前の鏡にさらけだされている。
このままコンタクトをはずして
この場から逃亡しようかとさえ思ってしまった。

 もちろん、逃げ出したりなんかはしなかったけれど。
クリアな視界を得た幸福の方がはるかに勝っていたのだから。

 この見えるという幸福の時は20年くらい前の
ハードで酷使した目を休めるため
乱視を矯正できないソフトに変えるまで続いたのだった。

 今、その感動がよみがえってくる。
そばかすのすっぴん顔に驚愕するのも同じである。

 もちろん、今回は片目だけだが。
 なぜか「程よい」近視を残した術後の左目の方が
必死で見れば1.0まで見えるコンタクトを装着した右目より
鮮やかに見えるのである。

 右目と左目の視界の「色」も違っていることも
はっきりわかる。
 こうなってきたら、やはり右目もやりたくなってきた。
右目のコンタクトを取ればものすごいガチャメでもあるし。

 手術は簡単だったけれどその後の問題も私を悩ませていた。
それは1週間すっぴんで過ごさなければならないということだ。
 (続く)

 
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by arizonaroom | 2017-08-12 23:40 | 健康 | Comments(0)