宇宙戦争(DVD)

 これほど壮大なテーマから、如何にしたらこんなスケールの小さい話が描けるのか。
スピルバーグ監督の才能にまず脱帽。
(ほめているのではない。)
 
 主人公は父親失格のトムクルーズ。
そこに母親と暮らしている子供たちがやってくる。
「ふ~ん、人類滅亡の危機の中で、父親の威厳を回復する物語なのね。」
とは誰でも簡単に想像がつくところ。
しかし、実際のところ、私にはどう見ても最後まで
彼が、子供たちの尊敬を勝ち取ったようには見えなかった。
だからといって、この類の映画にありがちの
人類を一身に背負ってたつヒーロ性も全然なし。
人類に何が起こったのか、そして自分たちは地球を守るために
どうすればよいのか等とは微塵も思い巡らさず
ただひたすら自分の子供を連れて逃げることだけを考えている
普通のお父さんなのだった。

 そして前近代的な宇宙人!
ハイテクを駆使してやって来た割にはずいぶんローテクな攻撃だ。
地球をずっと観察していたのなら
自分たちにとって本当に安全な星なのかを
どうしてもっと研究しなかったのか、
頭の悪い人たちである。

 なんか50年前の映画を彷彿させる(生まれていなかったけど)と思ったら
やっぱり1953年作のリメークなのだった。
さっそくそちらも借りてきて見てみた。
宇宙人の攻撃シーンの描写は私に、
懐かしのウルトラマンシリーズを思い出させた。
 
 宇宙人の侵入の仕方と滅び方は完璧に53年版と一緒。
50年の科学の進歩は全然映画に貢献していないようだ。
スピルバーグはあえてこのように作ったのであろうが、
はっきりいって無理がある。
歩いて攻撃するなよー。
網で人間を掬うなよーと、画面を見ながら思わず突っ込みを入れる私。

 しかし宇宙人の侵略は同じでも映画のテーマは違う。
前作は積極的に立ち向かう人々を描いたものだが
今回は逃げ惑う人々の中の一人が主人公だ。
 
 その中で共通したもの、それは宇宙人の襲来でパニックに陥る人々だ。
これは、かなりパワーアップしていたかも。
人間は危機に陥るとかくも自分本位になってしまうのか、
ここだけは本当に考えさせられた。
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by arizonaroom | 2006-01-17 20:54 | 映画&TV&本 | Comments(0)