2007年 11月 15日 ( 1 )

クィーン

 

f0037623_21254657.jpg
 

 世界中が泣いたその日。
たった一人涙を見せない人がいた。
 

 我が家の近所にあるレンタルビデオ店の安売り日は
第2と4の火曜水曜で
もっぱらこの日しか映画をレンタルしないのが
我が家のモットーであるのに
最近の私たちときたら
他の曜日はけっこう暇だったりするのに
この火曜水曜だけはめちゃくちゃ多忙で、
全然このセール日を利用できないでいる。

 今週の多忙さも例外でなく、
レンタルすることをほぼあきらめかけていたが
水曜日の夕方、ようやく借りに出かけることができた。
しかし、安売り日の2日目のこんな時間に
めぼしいものが残っているはずもなく
あらかじめ夫から渡された「借りたいリスト」も
今や何の役にも立たない。

 そんな中でようやく見つけたのがこの「クィーン」。
(注:このリンクは音が出ます。)
新作なのに残っていたのであるから
期待もしないで観たらこれがけっこうよかった。

 ダイアナ元妃が事故死した当時の英国王室の様子を描いたものであるが
その筋書きから想像してしまうようなスキャンダラスなイメージでは全くなく
安っぽいワインかと思っていたら実はおいしい紅茶だったという感じである。

 最初は皇室批判の映画かと思っていた。
どの程度実在の人物の心情を反映しているかは
観客の立場からは伺い知ることはできないが
制作側はかなり綿密な調査をしたそうである。

 ブレアが首相に選ばれて緊張した面持ちで接見する場面。
ぎこちなく挨拶するミセスブレアに思わず眉をひそめる女王。
モダンと伝統との対立と共存の様子が興味深い。

 そしてダイアナの事故死のニュースで世界中がショックを受ける。
もちろん英国王室も例外ではない。
女王一家も夫君のフィリップ殿下を始め
その慌てふためく様子は、そこいら辺の庶民家族と同じである。
しかし、その対応はやはり王族、
悲しみに沈んでいる王子たちを慰めるために
鹿狩りに誘う様子などは
私たちの常識からはやはりかけ離れている。

 やがて何のアクションも起さない女王に
苛立ち始める国民。
王室廃止論さえ出始める中、
ブレア首相はついに女王にご注進することに。

 ここで女王と首相の会話はとても感動的。
女王はもちろん神から選ばれた一族だと思っているのであるが
しかし、それだけではなく、
自分たちの義務もちゃんと認識しているのである。

 どちらかというと革新的な首相も
女王の態度に大きく心を動かされる。
悲しいまでに凛とした態度。
女王はやはり女王なのである。

 しかし、女王の悪口を言いまくる首相夫人。
日本では絶対ありえない映画だよなあ~。

 

 
[PR]

by arizonaroom | 2007-11-15 21:55 | 映画&TV&本 | Comments(0)