2017年 05月 09日 ( 1 )

Hidden Figures

 
f0037623_23451464.jpg


 戦後、敗戦国日本にとってアメリカは
鬼畜から憧れの民主国家に昇格した。

 デモクラシーの最先端を行く自由の国アメリカ。
でも、1960年代には、まさかの黒人差別、
いえ、黒人区別がこんなにひどかったとは!

 リンカーンが奴隷を解放してから100年も経つというのに
宇宙に有人ロケットを飛ばそうとしているこの時代に
黒人と白人は教室で机を並べられず
バスもトイレさえ区別されていたのだった。

 今、ちょっとしたことでも、黒人差別だと叫び
デモという名の暴動が起こる国ではあるが
やっとわかった。
この時代の後遺症がまだまだ続いているのである。
それは白人には絶対にわからない根深い傷が
根をおろしているのである。

 と、話を映画に戻そう。
この映画は60年初頭のNASAで働く3人の黒人女性の
事実を基にした感動物語である。

 白人男性の社会で、黒人と女性という2つのハンディキャップを持つ3人。
恐ろしく優秀なのにそのハンディキャップゆえになかなか
自分が思うような仕事ができない。

 キャサリンは新しい部署に配置されてきたもののお掃除のおばさんと間違われ
トイレの場所を秘書に聞くも「あなた方のトイレの場所はわからない。」と言われ
敷地内をダッシュして黒人用のトイレとオフィスを往復する。

 スーパーバイザーの実力があり、実際にそのような働きをしているのに
昇進を願い出て断られたドロシー。

 メアリーは学位を取得したいのだが、
そのためには白人の大学で単位を取得しなければいけない。
そこで裁判所に駈けこむ彼女。
「あなたが扱った裁判の中で
100年後にもあなたの名が残るものはどれでしょうね。」と
ユーモアたっぷりに裁判長を渡りあう場面は圧巻だ。

 3人とも理不尽な目にあいながらも、絶望することなく
1歩1歩確実に前進していく。

 アメリカが有人飛行に成功した陰には彼女たちの努力があるのである。

 差別する方はけっこう自覚がなかったりする。
自分のことを優しい人道主義者だと信じていても
黒人がバスの公報座席に追いやられているのを不思議に思わなかったり
黒人が自分たちと同じポットでコーヒーを飲むのを
えっと思ったりするのだ。


 でも、これは事実を基に脚色もかなりされているらしい。
実際にはキャサリンを擁護し黒人用トイレの看板を壊したりする
スーパー白人男性ボスなんていなかったらしい。
彼女たちのインタビューを見ると
それほどNASAの差別はひどくなかったということである。

 いずれにせよ、彼女たちがNASAに大革命を起こしたことは
間違いない。

 

 
[PR]

by arizonaroom | 2017-05-09 23:40 | 映画&TV&本 | Comments(0)