カテゴリ:モデルの仕事( 7 )

あの日

 あれは夫にとってオーディションで勝ち得た
久しぶりの大きなCMの仕事だった。

 CMのギャラはけっこうバラツキがあり
業種によってもまったく違う。
そして放映されている期間やメディアの種類によっても値段は上下し
ライバル会社には出てはいけないという拘束付のものは
その分上乗せされて払われる。

 その会社は他に並ぶもののない大企業で
条件はテレビ6か月間の放映、1年間のインターネット、
そしてライバル会社への出演禁止という条件であった。

 出演者は大物俳優と美人女優、そして夫の3人。
監督も超一流である。

 CM撮影はたいてい1日で撮り終えてしまうのだが
その企業はさらにお金のかかるリハーサル日も用意していた。

 当日、お昼はロケ弁ではなくケータリング。
コーヒーも近くの喫茶店から配達された。

 大物俳優や女優だけではなく夫にも
カメラテストのための代役が用意されていたので
彼もカメラの前に立ちっぱなしでいる必要はなかった。

 あいにく雪の日だったが、それ以外は
何もかも順調に撮影は終わった。

 夫は帰宅してから言ったものである。
「やっぱりお金持ちの企業は違うなあ。」

 2011年、3月初旬の月曜日のことである。

 その週の金曜日、東日本は大きな震災に見舞われた。

 その企業とは東京電力。
CMのテーマはオール電化である。

 このCMがお蔵入りとなったのはいうまでもない。

 その後、夫はギャラの大幅ダウンを了承した。
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by arizonaroom | 2013-03-12 21:17 | モデルの仕事 | Comments(2)

結婚情報誌

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 結婚情報誌の仕事をした夫。
さっそく雑誌を購入してみたら
あまりのぶ厚さにびっくり!

 この写真ではよくわからないけれど
電話帳なみの厚さである。
そして重い。
附録の小冊誌も付いている上に
かわいいタイマーのおまけもある。
これでたったの500円だ。
広告収入が多いのがよくわかる。

 この雑誌だけ見ていたら、日本は本当に不況なのだろうかと
思ってしまう。
ま、結婚は一生に一度(?)の大イベントだからね。

 私が結婚した頃はこんな雑誌は無かった(ような気がする。)
結婚式場の情報だけではない。
指輪、住居、家具、そして結婚式の常識からマナーまで
至れりつくせりである。

 結婚式の時の失敗例もたくさん掲載されているので
この1冊を読めば、さぞかしパーフェクトな式ができるであろう。

 逆に、情報がありすぎて、わけがわからなくなるという恐れもあるが。

 残念ながら掲載月を間違えていたようで
先月撮影した写真は無かったけど
そのかわり結婚式場がスポンサーの
既に契約期間が切れた写真を発見しびっくり。
さっそくエージェントに連絡したら感謝された。
けがの功名である。

(契約期間を延長して使う時には契約をし直すのが決まり。
スポンサーからエージェントを通して延長をしたいとの打診があったが
まだ正式の契約は交わしていなかった。)

  ちなみに夫はいつも花嫁の父。
「娘」は、何と、前回と同じモデルである。
「また、会ったね。」
「あ、パパ、ごめんなさ~い。前回のお婿さんとは別れちゃったの。」
とかいう冗談が交わされたとか。 

 このお嬢さんは違うけれど
最近のかわいいモデルさんにはロシア人が多い。

 
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by arizonaroom | 2011-09-20 21:25 | モデルの仕事 | Comments(2)

支払調書

 今年こそは2月中に確定申告するぞーと
勢い込んでいたのに
なんと支払調書が1枚なかったことが判明。
夫のCM出演料である。

 だいたいこの世界はけっこういい加減である。
こちらから依頼しないと
源泉徴収書を送ってこない事務所が多い。

 最初の頃は源泉で税金が引かれている事すら知らなかった。
事務所の取り分も全くわからなかった。
彼らは「手取り金額」しか教えてくれないのである。

 まあ、所属しているモデルたちは
確定申告をするかどうかさえ怪しい外国人が多いし
事務所の取り分を言ってしまったら暴動が起こるかもしれぬ。
(暴動が起きかねないくらいぼられている。)

 なぜ税金を払っていたことに気が付いたのかというと
初めてきちんとした事務所を通して仕事をした時に
(数か所の事務所と契約している。)
彼らは何も言わずに
源泉徴収書を送ってきてくれたからである。

 なぜ事務所の取り分のパーセンテージがわかったのかというと
外国のCMに出演する時に
外資のプロダクション会社の支払う出演料
つまり税金も事務所の取り分も引かれる前の金額が
契約書に書かれていたからである。

 それはともかく、今は大至急支払調書が必要である。
さっそく事務所に電話して送ってもらうように頼んだ。
「支払調書を送ってください。」ではわからないので
「何月何日、何の仕事でいくらもらいました。」とそこまで言ってあげないと
話は進まない。
ついでに今回は住所まで聞かれた。

 登録してあるのだから、それくらいはそっちで調べてよ!

 これは先週のことである。

 普通郵便でも1日で届くはずの支払い調書はまだ来ていない。
これは絶対にまだ送っていない、とみた。

 夫に電話して催促するように頼む。
「夕方まで待ってみよう。」と言う夫に、私は
「今電話して。ぜ~ったいにまだ送っていないから!」

 案の定、まだだった。
理由は責任者が先週風邪で休んでいたから。
そして今日は通常の休暇だという。

 他に印鑑を押せる人はいないのだそうだ。
ありえん!

 まあ、私も1月中にすべての書類が揃っているか調べるべきだったので
あまり強いこともいえないが。
 締切ぎりぎりに取りかかろう、などと思わなくてよかった。


 
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by arizonaroom | 2011-03-01 23:08 | モデルの仕事 | Comments(0)

芸能人のオーラその2

 数年前のこと。
夫はある映画に出演した。
出演した、といってもほんの数シーン。
しかしながら、一応役名もセリフもある。
出番は少なくてもストーリ上は重要な役である。

 映画の撮影は滞りなく終了、
数ヶ月後の打ち上げパーティーには夫も呼ばれ
意気揚揚と参加した。

 パーティー当日、会場となる建物に夫と同時刻に到着した人がいた。
ドア付近でお互いの目が合ったが、知らない人だったので
挨拶もせずに素通り。
(関係者には違いないのだから挨拶くらいせえよ!)

 建物には一緒に入ったが、その後その人は洗面所かどこかに立ち寄ったようで
夫がパーティー会場に入った時にはいなくなっていた。

 夫も中に入ったらそんなことはもうすっかり忘れ、
会場内にいた唯一の知り合いのイギリス人を見つけ、彼のところへ行き
挨拶を交わす。

 ひとしきり談笑していたら会場内に大きなどよめきが起こり、
そして割れんばかりの拍手の音。
どうやら主役の登場らしい。
夫もドアの方へと顔を向けた。

 そこにいたのは先ほどの男性。

 え?彼が主役だったの?

 実は夫のシーンに主役はいなかったので
どんな人なのかまったく知らなかったのだ。
それにしても主役の顔を知らない出演者がいたなんて
わが夫ながら信じられない。
(妻が教えろよっって?はい、その通りです。すみません。
 名前は教えておいたのですが、顔までは・・・。)

 その主役の名、それは舘ひろし 。

 舘さん、すみませんねえ。妻の教育が行き届かなくて。
外国人とはいえ、きっとプライドが傷ついたことでしょう。

 でも話しはこれで終わりではないのである。
ここからが本番。

 先ほどの失敗にもめげずに立食形式のおいしい料理に舌鼓を打つ夫。
と、檀上では監督、及び出演者の挨拶が始まっていた。

 夫は友人にジョークを飛ばす。
「君はどういう挨拶をするかもう考えた?
僕はね英語バージョンと日本語バージョンと両方用意してあって
今どちらにするか考え中なんだ。」

 もちろん冗談である。
そもそも打ち上げパーティーに招待されたことすら予想外だったのだ。
檀上挨拶など自分にまで回るはずはない。

 しかし、突然、夫の友人の名前が呼ばれた。
「え?彼も?」
ちなみに友人の役には名前はない。
と、いうことは???????

 突然パニックに陥った夫。
しかし現実は容赦なく襲いかかり。
夫の名前と役名が高らかにアナウンスされる。

 とりあえず舞台度胸はある夫。
人前でのスピーチなど大したことではない。
でも日本語となると話は別。
用意していたのならともかく、いきなりアドリブでなんてしゃべれない。
(「ほら、みなさい。日頃の勉強を怠っているからよ」と妻の影からの声。)

 「みなさまお疲れ様でした。○○役の××です。」と、かろうじてそれだけは言えた。
しかしその後は・・。
遅れて会場にやってきた夫のエージェントの女性を見つけ、
「こっちに来て通訳してくれ。」と上から呼びかけてみるが
英語堪能のはずの彼女、パニくって「No,No」と首を振るばかり。

 と、そこで
「僕が通訳します。」と声も高らかに舞台上にあがってきたのは・・・

 舘ひろし!

 なんとチョイ役の夫の通訳を主役が買ってでたのである。
しかも入口で無視までしてしまった男の通訳である。

 夫はようやく落ち着きを取り戻し、舘さんに通訳をしてもらいながら
スピーチを終えたのだった。

 この後、ふたりはバイクの話などで盛り上がる。
実は舘さん、英語が堪能だったのだ。

 今うちにはふたりでしっかりと肩を組み握手をしているツーショットの写真が
大切に取ってある。

 あれ以来、舘さんの大ファンの私たちなのであった。
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by arizonaroom | 2009-03-15 23:55 | モデルの仕事 | Comments(4)

芸能人オーラ

 昨日友人と学生時代のアルバイトの話をしていてふと思い出したこと。

******
 遠い昔。
 私が麻布税務署でアルバイトをしていた時
吉永小百合が確定申告にやってきた。
そこで私たちアルバイトも一緒に記念写真を撮ることになった。
(どうしてそうなったのかは忘れた。慣礼だったのかな?)

 遅れて撮影場所に到着した私が見たものは
大勢のピチピチした若い女性に囲まれた小百合さん。
思ったよりも小柄でそれほど目立つ感じではなかった。

 でも出来上がった写真を見たら
小百合さんだけが光っている!
もちろん光など放っているわけはないのだが
何というかオーラが出ているのだ。

 周りを囲んでいるのは彼女よりはるかに若い女性たち。
もちろん美人もいたはずなのに
写真では小百合さんの顔だけが浮き上がっていたのだった。

 
******

10年以上も前、夫が田村正和とCM共演した時のこと。
私もなぜかスタジオにいた。
(「田村正和を見に行った」と正直に言いなさい!)

 私は彼のエージェントと一緒に
遠くの方から舞台を見ていた。

 そこはNYのオフィス、3人の男性が立っている。
真ん中には正和さん。
その両脇には白人の男性2人。
ビルの最上階のオフィスからNYの夜景を眺めていた3人が
一斉に振り向く。

 その時も一番年上の正和さんの顔がやはり光っていた。
もちろんスポットライトの当て方もあるのだろうが。


******

「きれいなおねえさん」として人気を集めていた頃の水野真紀さん。
実はお茶の師匠が同じ先生だった。
あるお正月、私たちはディズニーランドの近くのホテルで
ホテルのお客にお茶をふるまっていた。
真紀さんも仕事や宣伝の一環ではなく、
弟子として参加していたので
ごく自然に私たちと同じように地味に振舞っていた。
もちろんホテル側も宣伝などはしていない。

 ファンたちも朝から詰めかけたりはしていなかったから
このことが外に漏れていたとも思えない。

 さて、真紀さんのお点前の番になった。
お点前をする時の体勢は
客からみたら下向き加減の横顔である。
それなのにたまたま通りすがりの親子連れ。
小さな赤ちゃんと夫と一緒の女性は
遠くから真紀さんを見るなり
「あっ」といって指差したのだ。

 「よく似ているわね」でもない、
「あら、どこかで見たような顔。でもまさかね。」でもない
「あっ」なのだ。「あっ水野真紀」なのだ。

 どうしてこんなところにいると思うのか。
どうして一瞬で下向き加減の横顔を見て本人だと見破るのか。
普段ぼーっと歩いていて友人とすれ違っても気がつかない私には
本当に謎である。

 このあと、人がどこからかワラワラと集まってきて
あっという間に人だかりができてしまった。
やはりこれもオーラなのだろうか。

 よくテレビを見ていて「なんでこんな普通の人が人気なの?」と思うことがよくあるが
この人たちもきっと側で見たらオーラを発しているのだろうな。
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by arizonaroom | 2009-03-12 23:07 | モデルの仕事 | Comments(2)

結婚式場の外国人牧師

 もう5~6年くらい前の話である。
当時の英会話の生徒(若い既婚女性)の姉の友人という人から
突然我が家に電話がかかってきた。

 彼女は結婚式をプロデュースする仕事をしているとかで
現在結婚式の司式をする外国人を捜しているのだという。
別に実際に牧師かどうかは関係ないらしい。
あまりこういうことに興味の無かった夫は即座に断った。

 しかしそれからまた数日後、
再び同じ人から電話がかかってきた。
2週間後に控えている結婚式の牧師がいないのだという。
「お宅ができないのはわかりました。
(忙しいといって断っていた。)
でもどなたかお知り合いでいらっしゃらないでしょうか。
もうお宅しか頼れる人はいないのです。」

 なんという!2週間後の結婚式に司式者がいない?
ドタキャンか、ダブルブッキングでもあったのだろうか。

 彼女は生徒のお姉さんの友人ではあるが
はっきりいって赤の他人。
どうなっても私たちの関知することではないが、
式を2週間後に控えている
新郎新婦があまりにもかわいそうだ。
幸い、私たちには実際に司式の仕事をしている
アメリカ人の友人が何人かいる。
ということで当たってみてあげることにした。

 しかし、さすがに期間が短すぎた。
彼らにはもうその日には
他の結婚式場での仕事があったのである。

 次に目をつけたのが
英語を教えている若いアメリカ人。
当時は日本人の配偶者のビサに切り替えてはいたが
元々宣教師のビサで来ていたのだし
将来も神学校に行きたいと言っていたので
(実際この2年後には神学校に入った。)
まさに適任ではないか。

 さっそく彼に話してみたら
「面白そうだからやってみる。」と言う。
ということで交渉成立。

 その数日後、彼から我が家に電話がかかってきた。
困惑した様子で言うには
送られてきた資料と原稿を見たら
頼まれた日と日付が違うのだという。
しかし、その後会社に電話して
詳しく話を聞いてみたところ
日付が違うのではなく、
もう一つ、別の日の結婚式が追加されていたのだった。

 司式はただ原稿を読むだけでよいそうだ。
唯一厳しく言われたのは新郎新婦の名前を間違えないこと・・・。
後で彼の感想を聞いてみたところ
「とても楽しかった。」ということであった。

 しかし、どこの馬の骨かもわからない
外国人が司式をするのである。
しかも、インタビューはおろか
当日までリハーサルも一切無し。
経験もない若者がぶっつけ本番で
誓いの言葉をたどたどしく読んだらどうする?

それよりスキンヘッドの
刺青外国人が現れるかもしれないし
前日飲んだくれて、大遅刻、
いや最悪すっぽかす可能性だってなくはない。

 まあ、今回は特別な事情があったのだと思いたい。
会ったこともない私たちを信用してくれたのは確かであろうし。
(それも恐ろしいことだが。)

 おそらく当日の新郎新婦は
もう何ヶ月も前から予約していたのだと思う。

結果として若くてハンサムな牧師志望者の青年が
立派に司式をしてくれたのだから大満足だったと思うが
2週間前にこういうドタバタがあったことは
知る由もないだろうな。

 この青年には当時の相場よりも1万円多い謝礼が渡され
私には5000円の商品券がお礼として送られてきた。
そして我が家の生徒は
「つい口が滑って姉に余計なことを言ったばかりに・・。」と
かわいそうなほど恐縮して菓子折りを持ってきたのだった。

 
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by arizonaroom | 2007-02-20 23:06 | モデルの仕事 | Comments(0)

モデルの仕事

 モデルと言ってもファッションモデルではない。
CMやカタログ、新聞雑誌広告などの仕事で
映画やテレビ等の芝居もこの範疇に入る。
日本では多くの外国人が
モデル事務所に所属して様々な芸能活動をしている。

 10数年前、
夫はアメリカから日本への帰途の機内で
モデル事務所の社長から声をかけられ
サイドビジネスとして
この仕事を始めることになった。

 この世界は実に不思議な世界である。
事務所との契約や約束事も
日本人の俳優たちとは少し違うのだと思う。 
日本人のように事務所に束縛はされていないが
守られてもいない。
外国人のモデルは
まるで糸の切れた凧のようにふわふわしている。

 私はこのブログで
夫のプロモートをするつもりは毛頭無いので
彼の今までの仕事の経歴や写真を
掲載するということは今後もおそらくないと思う。

 でも、皆さんにおすそ分けしたいような
面白いエピソードがたくさんあるので
これから少しずつ差し障りの無い程度に
書いていけたらと思っている。
 
 本当に気が向いた時だけなので
皆さん気なが~ににお待ちくださいね。
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by arizonaroom | 2007-02-15 23:51 | モデルの仕事 | Comments(0)