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沈黙の惑星(思いっきりネタばれ)


 たとえ無料レンタルでも「私の貴重な時間を返せ!」と叫びたくなるような映画がある。
それがこの映画。
安売りデーとはいえ190円も払った私としてはもっと悔しい。

 なぜ借りたのかというと話の着想がとてもよかったからだ。

 西暦3037年。地球は、メンダックス星の侵略にさらされていた。
滅亡の危機に瀕した人類は、最後の手段として特殊部隊を敵の母星に派遣。
その任務はメンダックス人の免疫システムを破壊する、“デボルガ・ウィルス”を散布すること。
しかし事態は、意外な展開を見せる。その星の文明は、はるか昔に絶滅していた。
廃墟の中で、彼らは数百年前に墜落した地球の宇宙船を発見。
彼らより以前に、地球人がそこを訪れていたのか?


 ね、おもしろそうでしょ?
しかも、この後最初に死んだはずのキャプテンが息子と一緒に登場しちゃうのだ。

 しかし、この制作者のアイデアはここで尽きてしまったらしい。
メンダクス星人は幻覚を操るなんて言われてしまうだけでも興ざめなのに
「私は地球人の味方です」なんていうメンダクスが出てきたりと
なんだかわけのわからない展開の後
結論はあなたがた観客にお任せしますなんていわれちゃった日には・・・。

 「結論は観客にお任せ」というのはけっして無責任な終わり方ではない。
このあと主人公はどうなっていくのだろうという余韻
見る人それぞれが違う解釈というのも、それはそれでいい。
でもミステリー仕立てのSFでそれをやられちゃうとね・・。

 最初は緻密だが途中からは逃げ回るだけ、そして最後は大爆発、
主人公と恋人だけが助かって「よかったね」と抱き合って終わりというのは
ハリウッドではよくある話で
「おいおい何も解決していないぞ」と画面に向かって叫んでいる私であるが
この話はそれよりもっとタチが悪い。

 しかも、しかもですよ!役者がみ~んなダイコン!
感情移入できるような魅力のあるキャラクターもゼロ。
製作費の予算もかなり少なかったんだろうなと思わせる、まるで学生映画のような背景。

 某レンタルDVDのサイトの作品のイメージは「ほのぼの」。
何を持って「ほのぼの」などと言えるのか映画よりこちらの方がミステリーである。

 ここまで書いても、まだ借りたい人いる?

by arizonaroom | 2009-02-22 22:32 | 映画&TV&本 | Comments(0)