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日航の法的整理

 私の証券会社時代の某支店時代に顧客に
下町に住む元気なおばちゃんがいた。

 その町にあるすべての証券会社に口座があったようで
「○○証券のおねえさんは、よく男の人と腕を組んで歩いている。」
「××証券のおねえさんたちは美人ばっかり。
でも私の担当だけはおブスちゃん、だから気が楽だよ。」
(う・・・私は影で何と言われていたのだろう?

 このおばちゃんは、別に経済の素養があったわけではないし
(芸能界と近所に対する情報は豊富だったが。)
それほど教養のある方でもない。
そして血眼になって株をやっていたわけでもない。
株はほんのお遊びである。

 日航機が墜落し、株はもちろん大暴落した時
おばちゃんは言った。
「どんなに下落しても日航は親方日の丸だから(正確には違うけど)
絶対につぶれないよね。
だったら今は買いだよね?」
と、果敢にも100株購入したのだった。

 おばちゃんの読みはあたり、
株価は、すぐ持ち直したのだが
ご主人に「人の不幸で儲けるものではない。」と
怒られ、売却。
それでも短期間で数十万円の利益が出たのである。

 今回の法的整理のニュースを聞いて
このおばちゃんの「日航事件」を思い出した。
「ぜったいに沈まないはずの太陽」が
政府と外国の航空会社の助け無しには、
もう浮き上がってこられなくなってしまったのだ。
日本人として、ちょっと寂しい。

 日航の社長がバスで通勤している姿がCNNのニュースに流れ
「アメリカのCEOたちも見習え」と絶賛されたのは
ほんの1年前。
それも今となっては美談でもなんでもなくなり
かえって「そんなことでチマチマ節約するよりも、
もっと大胆な改革をしてほしかった。」
という声が出てしまう結果になってしまった。

 今後、日航はどのように再生されていくのか
税金がどれくらい投入され
外資がどれくらいおいしいところを持っていってしまうのか
しっかりと見守っていきたい。


 
 過去の関連記事・・・JALの提携先
              沈まぬ太陽

by arizonaroom | 2010-01-08 22:51 | ニュース | Comments(0)