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全米保守連合会長の話

 今日の新聞に出ていた
アメリカの保守主義の草の根運動を束ねる
「全米保守連合(ACU)の
デビッド・キーん会長のインタビューを読んで

 オバマ大統領の医療改革について聞かれた会長の答えはこうである。

 国民の8~9割が自分の保険に満足しているのに
10~15%の無保険者のために制度全体を変えようとしている。
個人がより良い保険を求めると課税するなど
平等性をすべてに優先させる。
国家が保険政策で個人に指図するという考え方自体、
自由という米国の原則に反する。


 8~9割の国民が満足していたのなら
この改革の話は出てこなかったんじゃないの?

 平等を優先させたら社会主義?
 国家が個人に指図もタブー?

 こんなことを大真面目に言われちゃうと
アメリカ国民も「そうだよね~」といっせいに賛同しちゃうんだ~。

 ちょっと前にサラ・ペイリンが
「オバマの政策はDeath Panel(死の審議会)ね。
誰を治療して誰を治療しないか政府が線引きしちゃうのね。」と
叫んでいたが、
今、その線引きをしているのが保険会社。
それについては別にいいらしい。
つまりお金がある人こそ、いい治療を受けられるという
自由主義の法則が、平等より優先されるっていうことなのか。

 確かに国民皆保険制度にすれば
多額の税金を投入しなければならない。

 しかし、彼らは肝心のことを話し合っていないように私には思える。

 それは医師の報酬だ。

 多額の医療費の改革なくして保険の改革はできない。

 医師の別荘とヨットの資金のために税金は使われるべきではない。
医師も医薬品会社も保険会社も、そして医療訴訟を勧める弁護士も
痛み分けしなければ、本当の医療改革はできない。
なんか、そこのところが抜け落ちているような気がするんだけど・・・・。

 今日、スカイプで義弟が夫に
「アメリカに帰る(住む)プランはあるのか。」と聞いたとき、夫は
「医療改革ができたらね。」と答え
ちょっととした議論の場となってしまった。

 「アメリカ人は皆、洗脳されているんだ。」とは
スカイプを切った後の夫の弁である。

過去の記事
2007/06/14 日本は社会主義国?
2007/10/26 生命保険
2007/11/16 アメリカの保険制度
2008/06/10 Sicko
2009/05/08 アメリカの医療

by arizonaroom | 2010-01-21 22:56 | Comments(0)