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ツーリスト

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 ここのところ立て続けに似たような映画ばかり見ているような気がする。
「ナイト&デイズ」や「キス&キル」と同じ
これも一般人がプロフェッショナルな戦いに巻き込まれてしまうというよくあるシナリオ。

 巻き込むのがアンジェリーナ・ジョリーで、これはそのものだけど
巻き込まれる方がジョニー・デップで
一瞬「えっ?合わない」と思ってしまう。

 でも怪演(?)が多いジョニー・デップ、
意外と数学の先生も、はまっているんだよね。
きれいなお姉さんが向かいの席に座ってびっくりしたりする顔が
とても自然で彼が海賊ジャックだったとは思えないくらい。

 ジョニー扮するフランクは
豪華なホテルのスィートに呼ばれるも、
寝室のドアをバタっと締められ
ソファで寝る羽目になるのだけど
その時にスーツケースから取り出す
ごく普通のストライプのパジャマが妙にミミスマッチで新鮮なの。

 その後、悪党に追われ、そのパジャマで逃げ回るんだけど
それもジョニー・デップらしくなくてかわいらしい。
(そういう効果をねらっているわけではなさそうだが。) 

 名前だけで全然登場しないアンジジェリーナの正体不明の恋人も
このまま出ないのかしら?と思わせながら
実は・・というところがにくい。

 ただアクションも中途半端。悪い人たちも中途半端。
追う警察も中途半端。
突っ込みどころも山ほど。

 見応えがあるのは、ベニスの美しさと
アンジェリーナ・ジョリーの怪しげな美しさだ。

 最初はトム・クルーズが候補だったらしい。
でもトム・クルーズは何をやってもトム・クルーズだけど
ジョニー・デップは全然違う人になりきってしまうところがジョニーだ。

 外国人記者クラブの人が選ぶゴールデングローブ賞では
ミュージカル・コメディ部門でノミネートされた。
本当はアクション・ロマンチックスリラーのはずなのに。
そういういやがらせというか、皮肉を見ると
玄人受けしなかったんだなあとしみじみ思わされる。

 私はけっこう楽しんだけどね。


 

by arizonaroom | 2011-08-03 23:35 | 映画&TV&本 | Comments(0)