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ロシアの歌

 夫が見ていた古いアメリカ映画を何となく聞いていたら
カチューシャの唄が流れてきた。

 「ロシア民謡だね。」と言ったら
「え?そうなの?ギリシャ民謡かと思った。」との答えが。

 日本ではおなじみの歌なのに
まったく聞いたことがなかったらしい。

 まあ、確かにロシアはアメリカにとっては長い間、敵だったわけで
そう簡単にロシアの歌が入って来る環境にはなかったってことか。

 対照的に日本ではロシアの歌はけっこう浸透している。
カチューシャ、ポーリュシカポーレ、カリンカ、ヴォルガの舟歌、黒い瞳、
アムール河のさざ波、行商人、「ともしび、一週間などなど。
哀愁を帯びた短調のメロディーの物が多い。

 なんだかんだ言っても近いから?
日露戦争の影響?
などと思って調べてみたら
実はこれらは大戦後のソビエト時代に
入ってきた民謡なのではなくポピュラー音楽なのであった。

 戦後、アメリカの弟分になった日本であるが
インテリの間では、けっこう共産主義への憧れがあったりして
こういう歌が好まれていたらしい。

 よくあちこちから聞こえて来ていたので
外国の歌というより郷愁を誘うような懐かしい響きである。

 でもソビエトが崩壊し、共産主義への幻想がガラガラと崩れ去り
それと同時に、これらの歌も日本から消えて行ってしまった。

 今の若者にとっては、未知の歌になってしまったかもしれない。

by arizonaroom | 2013-02-28 23:03 | 異文化 | Comments(0)