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アポカリプト

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 マヤ文明後期の中央アメリカ。
ジャガー・バウは部族長の父や妻、幼い息子、仲間たちとともに
平和な日々を送っていた。しかしその平和は突然崩れ去ってしまう。
 
 ある日突然村を襲ってきたマヤ帝国の戦士たち。
村は焼きつくされ、たくさんの村人は殺され・・・。
しかし、生かされ、帝国に連れて行かれた者たちの運命はもっと過酷だった。

 メルギブソン監督はアメリカ人にしては珍しく
現地語にこだわるようで
前作の「パッション」がへブル語だったように
この作品もマヤ語である。

 最初は狩猟民族の平和な風景だったのに
突然、画面は残虐なシーンの連続となっていく。
 
 映像内のマヤ帝国の様子は
「あれ?これってアステカではないの?」と思ってしまうほど
私の持っていたイメージとは全然違っていた。
もちろんマヤ帝国については謎も多いので
何が正確で何が間違いかははっきり言えないのかもしれない。
 
 スペイン人に滅ぼされてしまったマヤ人たちにずっと同情していたけど
もし本当にこれほど残酷な人種だったのなら、ちょっと仕方ないかもなどと
思ってしまったりして。
 映像の力って怖い・・。

 絶体絶命の状況からうまく逃げることに成功した主人公は
走る走る。しかし多勢に無勢。
いくら森は彼の庭だと言っても、
どう逆立ちしたってマヤ帝国に太刀打ちできない。
ギブソン監督はどうやって映画を終わらせるのだろうと思っていたら
とても衝撃的なエンディングが待っていた。
というより、歴史的事実なのであるが・・。

 途中疫病持ちの女の子の預言が、
ストーリー自体にパンチを利かせている。

 どんなに栄誉を極めていても永遠に栄える国家はひとつもない。

 この映画を見ながらそんなことを思ってしまった。


 さて今年もあと少し、
皆様この1年おつきあいくださりありがとうございました。
来年もまたよろしくお願いいたします。

by arizonaroom | 2008-01-01 00:01 | 映画&TV&本 | Comments(0)