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写真

 最近、近所の川沿いの道で
カメラを構えている多くの中高年を見かけるようになった。
カモやサギや野鳥、そしてここ2~3日は桜を撮っている。

 家族の写真しか撮らなかった人たちが
今は自然を被写体にしている。
1億総カメラマンの時代になったのだ。

 昔は、「女性はカメラが苦手」ということになっていて
フィルムさえ入れられない人が多かった。
テレビのCMでは「私でも写せます。」と女性がにっこり。
今、「女性でも写せる。」なんて言ったら大ひんしゅくだ。
何しろ6歳の子どもだってカメラを使いこなせるのだから。

 

 デジカメが普及するようになって、
カメラはますます身近なものになった。
撮ってすぐ見られるというのはものすごく便利なことだ。
グレイスの写真を撮り続けられているのもデジカメのおかげである
毎回現像に出さなければいけないのだったら
とっくの昔に挫折していただろう。

 そのかわり「現像されるまで待つ」という楽しみがなくなった。
旅の醍醐味は3段階ある。
 1.旅の準備期間
 2.旅の最中
 3.旅を終えて写真を見る。
の3つであるが、この3がなくなってしまった。
旅を終えなくても写真は撮った瞬間に見られるからだ。


 携帯カメラが普及してくると
カメラは誰もが持っているものとなり
突然、有名人が目の前に表れても
「カメラを持っていたら」と、悔しがることもなくなった。

 しかし、遭遇した有名人に「写真を撮ってもいいですか?」と
聞く人が少なくなったらしい。
皆いきなりバチバチしだすのだという。
携帯カメラは、かなり個人的なものである。
写真もどちらかというと「人に見せる」というより
自分の記録のために撮っているという感じなので
人にも平気で携帯カメラを向けてしまうのだと思う。

 私も反省しなくては。
 

by arizonaroom | 2008-03-30 23:09 | 日常&雑感 | Comments(2)

Commented by beingreen at 2008-03-31 05:56 x
なるほど、技術が変わると人間の心のあり方も変わってしまうんですね。私も気をつけたいと思います。
Commented by arizonaroom at 2008-03-31 17:51
beingreenさん
最近は私も、何か見たり、食べたりするたびに
写真を撮らなければ気がすまなくなってきました。
携帯カメラ病ですね~。