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ヨーロッパの結婚事情

 ヨーロッパ在住の友人とのメールのやりとりの中で
ヨーロッパでは事実婚が多いという話で盛り上がった。

 皆、子どもができても結婚はしない。
だから結婚歴がない人でも子どもがいたりするのは普通だし、
離婚率が低いのも納得がいく。

 でもこれを「結婚制度の崩壊」と早合点してはいけない。
いくら法律上の結婚はしていなくても
結婚指輪をしていたりするし、浮気したらそれは立派な不倫である。

 ではなぜ結婚しないのか。
それは事実婚でも法律上の結婚と同じように
法が守ってくれているからだ。
法が同じなら、なぜペーパー上の結婚をしなければならないのか。
家族も友人も夫婦として認めてくれている、
それなら別に政府に許可を求める必要がないではないか。

 それと宗教倫理が薄くなり、神の前で誓う儀式に
何の意味も見出せなくなったというのもあるだろう。

 私が知り合ったドイツ人の学生はモンゴル人の女性と結婚していた。
彼は「彼女がモンゴル人でなければまだ法律上の結婚はしていなかったと思う。
彼女は留学生で、結婚しなくても合法的にドイツに滞在できたけど
両親はアジア人なので同棲ということをとても心配していたから
彼女の親のためにぼくは結婚したんだ。」と言っていた。

 一方、アメリカ人はもう少し保守的なような気がする。
しばらく同棲はしていても
女の子のゴールはやはり純白のウェディングドレスだ。

 日本人はどうだろう。
やはり交際の延長戦上には「結婚」がある。
まだまだ周囲の目は厳しいし
事実婚を守る法律も発展途上だ。
芸能人でさえ、妊娠したら即入籍し
よほどの事情がない限りシングルマザーの選択はしない。
時々夫婦別姓を選択したい夫婦が
事実婚をしたりしているが。

 でも「やはり」と私は思う。
どんなに事実婚が法律婚と同じでも
誓う神様を信じていなくても
結婚は「今後人生を共にする」という儀式である。
これはかなり大きな決断なのだから
「決断式」として、
「また自分の国を信頼している証し」として
「法律上の結婚」を選んでも
損はないんじゃないかな?と。



「国籍と姓」 

by arizonaroom | 2008-05-06 22:19 | 異文化 | Comments(2)

Commented by なー at 2008-05-07 21:05 x
はじめまして。
事実婚をしている「なー」といいます。
私がなぜ事実婚をしているかというと、
結婚で改姓したくなかったからです。
相棒は長男で、私の兄弟は女の子ばかりです。
お互い仕事をしていることもあり、
名前が変わってしまうのは、不都合がありました。
仕事上旧姓を使うことも検討しましたが、
調べてみると旧姓を使える範囲はとても限られており、
がっかりしてしまいました。
そんなわけで、結婚式はあげたものの、
婚姻届を出さない事実婚で生活しています。
夫婦別姓で婚姻届を出せるようになったら、
すぐにでも法律上の結婚をしたいくらいなのですが・・・
なかなか法律ができず、困っています。
Commented by arizonaroom at 2008-05-07 22:28
なーさん
ようこそいらっしゃいました。

そうですね。日本では別姓を選択したかったら
事実婚しかないですものね。
逆に国際結婚では、
一定期間内に姓の変更届けを出さなければ
姓は変わらないんです。
20年くらい前は変えたくても変えられませんでした。
「合法的に夫婦別姓を選択したければ国際結婚」と
よく冗談で言っていたものです。

私も仕事では、会社の許可を得て
しばらく旧姓を使っていたのですが
免許制の営業だったので
会社が大蔵省に注意を受けてしまい
それからは使用できなくなりました。
でも、通称ということでめげずに使っていましたが、
正式の書類には仕方なく新姓を使用しました。
なんせ、カタカナ姓ですからね、
目立つし、コンピューターにフィットしないしで
もう大変でした。

 日本も早く法案が通ればいいですね。
ちょっと前まではけっこう騒いでいたようでしたが
野田聖子議員の「事実離婚」と離党騒ぎで頓挫してしまったのでしょうか。