人気ブログランキング | 話題のタグを見る

ジンバブエの人に会う

 昨日第3国に住んでいて、
一時日本に滞在中のジンバブエ人と話をした。
現在のジンバブエはあの大統領選挙の後
いまだ混沌としていて人々は政府からの弾圧の恐怖に怯え、
インフレ率も恐ろしいくらいの大不況である。
私もそのことについては以前ブログに書いたことがある。

 
 「今お国は大統領選挙の後大変なことになっていますよね。」と私。
彼は私の目を見て微笑んだ。
「あなたはジンバブエで起こっていることをご存じなのですね。
嬉しいことです。
CNNやBBCではムガベは
まるで悪魔のように報道されていますよね。
でもニュースはひとつのソースからみるだけでは
全体像がわかりません。」

 ここで彼はジンバブエの選挙について説明し始めた。
(長くなるので省略)

 
 「ジンバブエは75パーセントがクリスチャンの国、
大統領もカソリックです。」

 「私の情報源はほとんどCNNからなのですが
(日本のニュースではあまり取り上げられていなかったため)
それはかなり偏っているとおっしゃるのですか?」
「そうです。たとえば私は外国(某アジア国)暮らしだし
完全に中立の立場ですが・・」

 と、ここで彼は私に2つのウェブのアドレスを書いてくれた。
「こちらが政府寄り、こちらが反体制側です。
両方を読み、そしてCNNなども見ながら
正しい情報を探るのです。」

 「では現在のジンバブエはCNNで言われているように
反体制側への暴力や拷問などで
荒れているというわけではないのですか?」

 「もちろんそれはありますが、ほんの一部の地域の中だけです。
日本でもいろいろ事件が起こっていますが
それで日本全体が危ないという人はいないでしょう。」

 「ほとんどの地域は平和だとおっしゃる?」
「そうですよ。安全です。
だから私も年末には戻ろうと思っているのです。
危険なら妻子を連れて帰ろうなどと思わないでしょう。
ぜひいらしてみてください。
でも私はあなたがジンバブエのことを
こんなに詳しく知っていて気にかけていてくれているのが嬉しい。」

 彼はこの後まもなく日本を発つということで
会話はここで終わった。

 ふ~ん、そうなのか。
その国の人に聞いてみなければわからないものだ。
同じようにジンバブエの政治について
気にかけている夫にも教えてあげよう。

 と、思いつつ家路に着き
もう一度ニュースをチェック。
でもどこを見てもやはり悲惨なことしか書かれていない。
彼のくれたウェブも見てみる。

 まず政府側。
さまざまな国内外のニュースなどが掲載されているごく普通のサイトだった。

では反体制側。
 ・・・・ん? 無い・・・
ページが見つかりません?
彼がアドレスを書き間違えたのかな?
「この反体制側のサイトの存在自体がジンバブエが健全な証拠」と
彼は言っていたのだが・・・・。

 
 (本当は彼の職業とか、どうやって出会ったのかも
 詳しく書きたかったが
 ブログで書くべきではないと判断したので 
  省かせていただいたが
 人間性も職業もすばらしい人であることだけは申し上げたい。)


 
 ところでジンバブエには「ムブラ」という楽器がある。
これも彼に教えてもらった。
「まさか日本でこの楽器の愛好者がいるとは思わなかった。」
と、実にうれしそうに話してくれた。
 そのサイトはここ
 実際の発音はちょっと違うらしい。
「日本は子音の後には必ず母音があるけどジンバブエは違う」からである。

 ちなみにジンバブエは1980年代にイギリスから独立。
公用語は英語である。

 

by arizonaroom | 2008-08-19 21:19 | 異文化 | Comments(0)