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ブーイングについて

 中国人観客に対する政府の「教育」も虚しく
会場内は日本選手へのブーイングが多い。
対戦相手国が中国ならまだわかるが
そうでない場合も
日本と戦っているとうだけで相手国を
異常なほど応援する。
テレビで観戦していてもわかるくらいだから
会場ではものすごいものだったと思う。

 もちろんここまでの反日感情は
昨日今日できあがったものではなく
過去の歴史問題から来ているのは明らかである。
そして「反日は中国の内政問題」と言われるように
中国政府の政策でもあった。

 とりあえず、この「反日の根」と「日本の責任」に関しての
私の意見はあえてここでは述べないでおく。
(ブログという場所でもあるし、勉強不足で見当はずれかもしれないし。)
今日取り上げたいのは
オリンピックでの異常なほどのブーイングのこと。
いくら日本が嫌いでも、ホスト国としてあれではかなりまずい。

 私が思うに中国人にとって「日本に怒りをぶつける」という行為は
「もっとも安全なストレス解消方法」なのだと思う。
(もちろん本当に怒りがあるのは確かではあるが。)
彼らは愛国精神の塊のようであるが
実は中国政府が自分たちをチェスの駒としかみていないということを
知っている。
自分の国に本当の自由がないということも
政府に逆らえばどんなに恐ろしいことが待っているかも知っている。

 対して日本政府はどんなにひどい事態に陥っても
「絶対本気で怒らない」ことを知っている。
日本は安心して怒らせることのできる数少ない国なのである。

 私はずっと中国は共産主義が一番似合わない国だと思っていた。
古代の歴史とか、華僑活躍を見ながら
いつも不思議だよなあと感じていたのだ。
孔子を生み、たくさんの発明を産み、
世界中に中華街を作ったこの10億(現在は13億)の民が
あたかも催眠術にかかったかのように
赤い大きなうねりの中に身をゆだねていった歴史のミステリー。

 彼らはいとも簡単に共産党の中に組み込まれたかのようにみえる。
しかし、それは表面だけで
人々の心の中には大きな炎がたえず燃え盛っている。
本来は政府に向かうはずのこの炎は
トラックの選手の棄権やテニス選手の「シャラップ発言」などが
ものすごい中傷問題に発展したように
簡単に自国の選手にも向けられてしまう大変危険なものだ。
中国政府はそれを知っているからこそ
日本という安全な国をサンドバッグに差し出している。


 日韓のワールドカップの時に「1県1国を応援しよう」というスローガンをかかげ
本当に「本気で他国を応援してしまった日本人」は
やはり平和な国に住んでいるのだと思う。

 今日の男子の卓球の日本対ギリシャのシングル戦は
とても気楽に見ていられた。
同じ会場で中国人選手が他の国と対戦していたようで
中国人の目がこのゲームに全然注がれていず
ブーイングの声や必要以上に相手国を応援する声が
聞こえなかったためである。
もっとも関係者以外誰に見ていないような寂しい試合ではあったが。

*********

 テレビを見ても新聞を読んでも
あまりこのブーイング問題には触れていない。
日本のマスコミは、いやに冷静だ。

 福田さん!餃子問題もまだ未解決だし、もっとしっかりせえよ!

by arizonaroom | 2008-08-21 23:22 | ニュース | Comments(2)

Commented by 花ケーキ at 2008-08-22 20:02 x
福田さんしっかりして・・と言うのは、賛成です。日本人はもっと、いやなことをはっきり言うべきだ。「こういうことは失礼だ」と意見を言うべきだ。日本人の独特の美意識で、じっと耐えて、こらえきれずに爆発する・・・と言うのは、日本人同士では理解もされ許されるが、事、人種の違う外国相手では、こんなにいやだと表明し続けたのに、相手が、理解しないで、いやなことをし続けた。と言う事実だけが、評価されると思う。常に発言し続けなければ、いつまで経っても相手は気持ちを察してはくれない。
日本人頑張れ、
Commented by arizonaroom at 2008-08-22 21:00
花ケーキさん
日本ではKYというのが流行っているけど
外国人はみな空気なんて読めないですよね~。
4年前のアテネの時あきらかな審判の誤審に
も「弱いから負けた」と潔く言うのは
日本の美意識。
あの時相手国では「ほら、本人も弱かったと認めているじゃないか。」と
言われていたんですよ。
本当はこういう美意識が通る世の中になってはほしいのですけれど。